7月7日(土)「シェーナウの想い」 わたしたちの願い 〜月1映画祭のご報告〜
7月7日(土)谷中の家にて、第3回月1映画祭がありました。雨にもかかわらず40人の方がいらしてくださいました。
ちょうど七夕だったので、いらした方には、短冊に願いごとを書いて、笹に飾りつけていただきました。
(午後に夕やけだんだんで予定した短冊書きは、雨で中止としました)
6時に開会。「シェーナウの想い」の上映が始まりました。
南ドイツ、人口2500人の小さな町の住民が、自分たちの電力会社を作ってしまうドキュメンタリー。
緑の丘や、田舎町のたたずまいが美しく、おとぎ話のようですが、これは本当にあったこと。
住民の方々の行動力、あきらめない姿に圧倒されます。
ひとつひとつうなずきながら見ている方もいました。
本編(60分)の後には、住民グループの中心スラーデックさんからのメッセージも映されました。
この映画は、地域の小さな集まりで見るのにぴったりだと思いました。
ぜひいろいろな場所で上映されることを期待します。
映画が終わると、会場をカフェ形式に模様替え。
スタッフ以外の皆さんも手伝ってくださり、7時半頃からワインとパンとディップソース(なんとメイドイン谷中のハーブとチーズ入り)を囲んで、ゲストトークの始まりです。
一人目のゲストは、建築家の彦根アンドレアさん。
シェーナウ近くの南ドイツ出身。
日本在住20年。
アンドレアさんも以前は、それほどエネルギー問題に関心がなかったそうです。
「3.11の後、ドイツの事情を調べはじめました。
原発無くすと経済がダメになるという人がいるけれど、自然エネルギーを取り入れた地域は発展し住民にも活気があります。
自然エネルギーにすると料金が高くなるとパーセンテージで表されるけれど、実際の金額は今日のカフェ代くらい(笑)
それは未来への投資です。
原発の問題を一度知った人はそれを無視することはできません。
だから問題に気づいた人が、まわりに伝えていくことが大事です」
この9月にはドイツに里帰りし、シェーナウにも行く予定だそうです。
アンドレアさん、秋にはまた谷中にいらして、ドイツの最新事情を聞かせてくださいね。
(7/14、14時〜、外苑前の日本建築家協会にてのセミナー「欧州のエネルギー自立地域」で
アンドレアさんと環境ジャーナリストの講演があります)
二人目のゲストは、山木きょう子さん。
世田谷区の元区議で、都民投票条例の請求代表人でもありました。
保坂区長を迎えた世田谷区は、エネルギーシフトへ向けて、様々な取り組みをしています。
たとえば、PPSからの電力購入や、「ソーラーさんさんプラン」。
放射能対策では、学校給食の全量検査、清掃工場の放射能検査、その他、福島の子どもたちを預かる「リフレッシュ・イン・せたがや」などです。
また、区の取り組みとは別に、生活クラブが融資とカンパで、秋田県に風車を一基たてたこともご報告いただきました。
会場には、ワインのおかわりや新しいおつまみ(谷中の家・屋上産のプチトマトと、沖縄野菜のピクルス)もまわってきました。
その間参加者からは、
映画を見ての感想(選択の自由に気づいた、行動力に感動)、
ドイツのCO2排出についての質問、ドイツで太陽光発電買取価格が下がっていることへの質問、
世田谷の給食検査の基準値は? 瓦礫の広域処理をなぜ受け入れたか、PPSの設備費についての質問、
また、マグネシウム・エネルギーの可能性
などのご意見が上がりました。
アンドレアさんからは「屋根貸しビジネス」のお話も出ました。
三人目のゲストは、環境建築家の辻垣正彦さん。
「建築の材料はどこから来てどこへ行くのか、伝統建築では何も捨てず、使えるものは再利用したのです。
今の家は30年しかもちません。
エネルギー問題を考え、機械に頼らない家作りをしています。
また、ソロモン諸島の森を守る活動もしています。
日本の国土の70%は森なのに、木材の自給率はなんと20%です」
というお話でした。
会場の「谷中の家」も築53年の家を改築したもの。
ここを見るだけでも映画祭に来た価値がありますね。
ゲストの方々のお話の後は、
都民投票条例否決時の各議員の賛成反対を示したパネルが展示されました。
お住まいの市区の議員さんの賛否を、こちらでご確認ください。
そして来年の都議会議員選挙や、議員さんとの対話時に活かしてください。
その他、以下のような告知がありました。
☆静岡県での署名活動 http://kenmintohyo.com/
新潟県での署名活動 http://ng311.info/
の様子が紹介されました。
応援、協力、カンパなど、よろしくお願いいたします。
☆政府国家戦略室が、今後の原発のあり方について、意見を求めています。
2030年に原発0%か、15%か、25%か選んで、理由や意見を述べるというものです。
以下にわかりやすい説明があります。
みんなでどしどし送りましょう。
http://www.foejapan.org/energy/action/120706.html
☆都民投票@練馬連絡会よりイベントなどお知らせ
・7/15まで、江古田のギャラリー古藤にて「内部被ばくを生き抜く」上映(豪華なゲスト回あり)
http://furuto.art.coocan.jp/
・8/12 「東京原発」上映会
詳しくは http://tomintouhyou-nerima.jimdo.com/ よりお問い合わせください。
☆飯館村長泥地区区長さんのお話が聞けます。
7/12 19時 阿佐ヶ谷にて
詳細 http://ひねもすのたり.com/
皆さん、たくさんの情報、ありがとうございました。
映画にプラスして、いろいろな出会いがあったことと思います。
予定の9時を少し過ぎてしまいましたが、今回の映画祭は盛況のうちに終了しました。
一時激しかった雨も、帰る頃にはほとんどあがっていましたね。
星空は見られなかったけれど、皆さんが短冊に書いた願いは、きっと叶う、いえ、叶えていかなければ・・・
次回は8/4(土) 「真実はどこに」上映予定です。
どうぞお気軽にご参加ください。
☆最後にもうひとつご報告です。
カフェ飲食代のカンパ、ありがとうございました。
飲食にかかった実費を差し引いた残金18,000円(前月6月分と合わせ、他の集会でのカンパを足した金額)を
新潟県民投票事務局あてに振込みさせていただきました。
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