増子博樹都議との面談報告

5月6日(日)に民主党の増子博樹都議との面談を行いました。

増子博樹(ますこひろき) 議員は1959年生まれの52歳。1991年から文京区議会議員を4期(14年)つとめたのち、2005年より都議会議員となり現在2期目。都議会民主党幹事長代行。20歳前後の3人の子どもの父親です。

私たち訪問グループは文京区在住者を中心に30代から60代までの男女とりまぜて7人。最初に、自己紹介にプラスして、地域での署名活動のようすや都民投票への思いなどを簡単にお話ししました。

「最初は家族や周りの人だけでいいかなと思ったけれど、12月中は本当に署名数が伸びなくて・・このままじゃ法定署名数を突破しないと思いました。
でも後半はすごく署名数が伸びました。文京区は関心が高い人が多かったです」

「友達に誘われて1月から街頭署名を始めたけれど、2月に入ってからのラスト1週間は本当にすごくて、最後の日なんか終了間際にタクシーで駆けつけてくれた人がいたり、応援してくれた人々の熱気、期待をすごく感じました」 

「2ヶ月間の署名期間、地域で最初はたった2人だったのに、気がつくとまわりで何十人もの人が署名集めに毎日奔走していました。文京区だけでも5,181人の方が署名しました。原発の是非を投票できるようにしたいという署名に込めた思いが届くことを願っています」

増子議員は自己紹介がてら、区議会議長だった時に住民投票に関して条例制定に関わった話をしてくださいました。

「自治基本条例策定に関わりました。ちょうど平成大合併の時期で、区の存廃問題などに際して住民投票が必要との見地から、住民投票の項目を入れるかどうか検討したのです。しかし、何でもかんでも住民投票となっても困るので、重大事のときだけその都度条例をつくるということで『住民投票制度を設けることができる』という条文にしたという経緯がありました」

住民による直接請求に対して、増子議員はとても理解をお持ちです。そこで、いよいよ今回の原発都民投票についての見解をうかがいました。

「住民の皆さんからの直接請求だということで重く受け止めないといけないという認識をもって、都民主党内で議論をしています。
原発の稼働を実際に決定するのは国政レベルの話になりますが、都民投票をすることで都民が原発問題を勉強し、民主主義の意識が高まるという価値があるでしょう」

増子さんは今回の条例案についても、とてもよく読み込んでおられて、ちょっと感激しました。!!w(゚o゚*)w
都議会民主党の中で論点となっている/なりそうな点をいくつか教えてくださいました。

1.投票実施までの期間について

「条例が成立した場合、議論をするための期間をある程度設けることが大事でしょう。投票をするなら、大いに情報を出して、都民の勉強期間をつくれるとよいと思っています」

2.投票の選択肢について

「Yes/Noの2択でよいのか? これは検討の余地がありますね」

3.費用の問題について

「住民投票に伴う費用は民主主義のコストとはいえ、圧縮できるに越したことはありません。実施するなら、来年の参議院選挙、もしくは都議選挙と同日にしたらどうでしょう。だいぶ節減できるでしょうね」

4.投票資格者について

「投票資格者を16歳以上、永住外国人を含むとしている点について、疑問視する議論があります」

5.電力消費地での投票であることについて

 「原発立地県での投票が先ではないか、その結果を踏まえて投票するようにしたほうがよいのではないか、という意見もあります」

6.投票率について

 「投票率があまりに低かったら、投票結果をどう扱えばよいか、という議論があります」

なるほど~と思うところも多かった増子議員のお話。私たちからはこんなふうにお話ししました。(⌒-⌒)

「私たちも、投票までに充分に考える期間を設ける必要があると考えています。費用や投票率の点からも、来年、参院選か都議選と同日に実施するのはとてもよいアイデアですね。静岡県や新潟県など、立地県でも投票への動きは出ているので、場合によっては東京をそのあとにするという選択肢もあるのではないでしょうか。
投票率については、今まで活動していた実感として低くならないと考えています」

ここで、原発問題そのものについて増子さんの意見をうかがいました。

「国会議員とも議論を進めていますが、民主党内にも脱原発に関していろいろな意見の議員がいます。即廃止から、経済が成り立たないから廃止できないという議員まで、さまざまです」

では、増子さんご本人の見解は?

「太陽エネルギーを宇宙空間からとるという宇宙太陽光発電などの研究も始まっているそうですが、ゆくゆくはそういうことが可能になるのかもしれません。そういった技術が実用化される前に、いきなり原発をなくして経済が耐えられるのか?という疑問はあります。また、中国などアジアにたくさん原発があるので、技術は残さないといけないでしょう」

最後にまた都民投票について話が戻りました。

「とにかく、都民主党内でこれから議論を深めていくところです」

面談を終えての私たちの感想です。

話が論理的で分かりやすかったです。原発問題のことはそこまでこちらもあえて掘り下げなかったので真意は分かりかねましたが、直接請求のことはきちんと聞けました。都民投票としてはとてもよい面談だったと思います 河村

20年以上議員をやっているのに、気さくに私たちの面談要請を受けてくれて、感謝。地方自治の流れを、団体自治→地域自治→市民自治と実体験してきた増子さんですが、まだ市民自治を半信半疑で見ているように感じました。今回、市民が育ったと確信させてあげましょう。藤原

条例も良く読み込んでいて、多岐にわたって勉強なさっているという印象を受けました。気さくな感じの方でお話を伺い易かったと思います。会派での立場上、難しいのでしょうが、勉強会に参加してくださると良かったのですが 岩崎

論点になっているという項目の説明は筋が通っており、そのとおり本当にきちんと議論されて修正案が出されたら素晴らしいと思います。でも、会派の中でも見解が相当分かれているようなので、楽観はできません。増子さん自身は好印象〉植松

増子都議との面談は意味のあるものだったと思います。増子都議は100%諸手を挙げて原発都民投票には賛成ではないけれど、かなり都民投票依りの意見であることが確認できたのは大きかったです。増子都議には、今回の面談を通して都民投票をアピールできたと思います。工藤

増子都議が「都民投票」についてそれなりの理解を持っており、住民の意思をもそれなりに尊重しながら、都民主党の執行部の一人として、党内をまとめきれない中でどう落としどころをつくるのかに苦心している様子を、それなりに率直に話してくれたのは収穫でした。同時に、増子都議自身が政治家として原発問題についてどう取り組むのかという点については、あれこれ情報は調べているようですが、確たる見識と信念を持っているようには、やっぱり見えませんでした。残念ですが。目良

増子議員との対話は和やかに進んだと思います。結果はどうであれ、都民投票実現に向けて議員仲間と話しあっているとの事ですので、その本気度を見て行きたいと思いました。五十嵐

Theme by Danetsoft and Danang Probo Sayekti inspired by Maksimer